交渉開始から10カ月で円満に離婚できた事例
事例まとめ
案件概要
A子さんは夫婦関係は冷え切っていると長い間感じており、B夫さんが55歳で退職したことをきっかけに、又子供たちも成人していることから離婚したいと考え相談にいらっしゃいました。弁護士はB夫さんを効果的に説得し、交渉開始から10カ月で円満に離婚できました。
又、B夫さんの財産調査に手を尽くしたことで、A子さん(依頼人)の取り分は、当初の提示額よりも1000万円以上あがりました。
関係者
A子さん(依頼人):55歳、妻。夫が離婚したことを機に離婚しようと考え別居を開始
B夫さん:55歳、夫。弁護士を立て、離婚を拒絶
子供:成人している
ご相談に至る経緯
A子さんとB夫さんはお互い55歳。
子供たちも成人しています。A子さんは夫婦仲は冷え切っていると感じており、55歳で夫が退職したことを機に離婚しようと考え、別居を開始し早期円満離婚を依頼されました。
当法律事務所の活動1~B夫さんが離婚に応じるまで
弁護士がB夫さんに離婚を求める書面を送ると、B夫さんも弁護士を立て、離婚を拒絶してきました。
しかし、一般的に別居期間が長期化すればいずれは離婚が認められます。私たちはB夫さんに対しどんなにあなたが嫌がっても、このままあと4年くらい経過すれば必ず離婚は認められることを伝え、それなら早期にこの問題を解決し、お互い前に向かって進んでいった方が残りの人生を有意義に明るく過ごせるのではないかと説得しました。
結果
B夫さんは当初渋っていましたが「早く人生の再スタートを切った方がいい」という説得には惹かれたようで、とうとう離婚に応じました。
当法律事務所の活動2~財産分与~
さて、離婚合意が成立すると次は財産分与です。
B夫さんの退職金の半分は妻であるA子さんが貰うことになります。しかしB夫さんが伝えてきた退職金の金額は、35年以上公務員として働いてきた退職金の額にしてはずいぶん低く、私たちはおかしいと感じました。 手を尽くして調べた結果、やはりB夫さんは退職金を隠していたことが判りました。
退職金は二回に分けて振り込まれていたのですが、B夫さんは二回目の存在を隠していたのです。このように、退職金額をごまかそうとする配偶者は、現実的には決して珍しくありません。
少しでも不審がある場合には、しっかり調査することが重要です。これを受け、私たちは財産関係を確実に全部開示するようB夫さんに強く要求しました。
結果
A子さんの取り分は、当初夫から提示されていた額よりも、1000万円以上あがりました。
担当弁護士コメント
この件は私たちがB夫さんを効果的に説得し、離婚に応じさせることができたこと、そしてB夫さんの財産調査に手を尽くしたことがポイントで、交渉開始から10カ月で円満に離婚できたケースでした。
A子さんにご満足頂けたことは、担当弁護士としてうれしい限りです。
※プライバシー保護の観点から事案の本質(争点、判決やどのような解決したか)に反しない範囲で事実関係を一部変更している場合があります。